個人と組織の活性化の視点で福利厚生を考える




厚生労働省は2023年8月1日、「令和5年版厚生労働白書」を公表しました。
この中で、「人口100人で見た日本」に注目しました。
https://www.mhlw.go.jp/general/saiyo/pamphlet/dl/2022-guide_17.pdf

日本を人口100人の国として考えた場合、医療について




がんは2人に1人が罹患する時代、がん患者3人に1人が就労世代と言われております。
あなたとご縁のある方で、がんに罹患された方はいらっしゃいますでしょうか?



私はこのデータの存在は把握しておりましたが、なんとなく他人事のように感じておりました。
しかし、2023年秋 大切な家族に「がん」があると分かった瞬間、大きな衝撃を受け激しく
動揺しました。当の本人にとって精神的な衝撃は計り知れないものでした。




何の前提知識も無い中で、突然のがん宣告。そこから色々調べるのですが健康に関する
情報は玉石混交でファクトに沿った医学的に信頼できる情報にアクセスすることは
かなり困難でした。




「人口100人で見た日本」のデータにあるように
誰もが望まない事態を招くリスクは確かに存在します。

この人ならば!と確信・信頼して採用した大切な社員さんが 健康上の理由で退職せざるを
得ないという事態を予期せず迎えたとしたら 貴方の胸に何が去来するでしょうか?

その人が、貴社をけん引するキーパーソンであれば経営者の貴方は何を思うのでしょうか?






〇 治療と仕事の両立支援とは

病気を抱えながらも、働く意欲・能力のある労働者が、仕事を理由として治療機会を逃すことなく、

また、治療の必要性を理由として仕事の継続を妨げられることなく、

適切な治療を受けながら生き生きと働き続けられる社会を目指す取り組みです。 

出典:労働者健康安全機構






経営者は日々、顧客と社会への貢献を通じた社業の発展を考えておられます。

そして、縁あって出会い、同じ職場で働く大切な社員さんお一人お一人が社業の発展を

通じて、豊かで幸せな人生を叶えていくことを願っておられます。






社員さんは日々、社業の発展を目指し自分自身が担う仕事の完遂に向けて

奮闘されています。






元氣企業コンサルタントとして、

現場で奮闘される皆様とご一緒させて頂くことで思うことがあります。 

それは・・・



「元氣に出社して一生懸命に働けることが、いかに有り難いことか」 です。






通院するほどではないけど、慢性的な不調をずっと抱えている人がいます。

ご自身のみならず、大切なパートナーやお子様・両親のなんらかの不調をサポートしつつ、

今日も出社して頑張っている方もいます。

健康診断で指摘を受けながらも具体的な行動を起こせず、気がかりな状態でいる方もいます。





朝起きて、元氣よく出社し、職場の仲間と気持ちよく挨拶をして、それぞれがご自身の仕事

に集中して向かっていけること。

一生懸命に働けることが「当たり前」ではないこと。

有り難いことなのだと痛感するのです。







〇 「命に関わる病気」を一緒に考えることで、人生ビジョンを再確認する

仕事の完遂に向け日々多忙に過ごしていると、充実しているときは良いのですが、

そうではないときに

「なんのために」自分は仕事をしているのだろう?

と立ち止まって考えることも大切なときがあります。


「がん」という「命に関わる病気」を職場の皆と一緒に考えることで、

ご自身のこと、大切なご家族のこと、自分と家族の将来に思いを馳せる。


そして、わが社で元氣よく働き続け、どんな「人生」を叶えていきたいか、

人生ビジョンを再確認する機会になります。






〇 福利厚生とは


福利厚生とは、幸福と利益を表す「福利」と、

健康で豊かな生活を表す「厚生」の二つからできた言葉です。


つまり、幸福で有益かつ健康で豊かな生活を実現することを意味します。


従業員のニーズを把握した上で、


「従業員の生活を安定させること」

「安心して働ける労働条件・環境を整えること」

「従業員とその家族の福祉を向上させること」



の三つの目的を達成できるよう、効果的に制度を敷くことが大切です。




いずれも従業員のキャリアやプライベートの充実につながるもので、

これらの要素が満たされると従業員満足度が向上し、 勤労意欲を促進する効果があります。

結果として、組織全体の生産性がアップするメリットがあるほか、

企業への定着率が上がり労働力を確保できるのも利点です。

さらに、福利厚生の充実は企業のイメージアップにつながるため、

採用活動においても大きな強みとなり、優秀な人材を獲得しやすくなります。

                                                         出典:日本の人事部






〇 個人と組織の活性化の視点で福利厚生を考える



誰もが仕事で活躍し、顧客と社会の喜びに貢献し、社業の発展を通じて家族と共に豊かで

幸せな人生を歩んでいきたいと願っています。



大切なことは、全社員さんが安心して元氣よく働き続けるための環境を整えること。

幸福と利益を表す「福利」と、健康で豊かな生活を表す「厚生」の土台を整備すること。



「がん」という明らかに存在するリスクと向き合い、


「命」 「健やかな人生」 「希望に満ちた未来」を考える機会・育成や学びの場を得る。


そして「まさか」に直面した時に支援出来る体制を整え、訴求すること。


そのメッセージと具体的な行動、環境整備が社員さんの心に希望の火を灯し、


感謝と安心に包まれた活力のある個人と組織の実現に寄与すると考えます。




投稿者プロフィール

yasuhirochihara
yasuhirochihara
人と組織のコンデション・マネジメント研究所 代表
元氣企業コンサルタント
オーソモレキュラーアカデミー認定_分子栄養学アドバイザー